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【QNAP】初期セットアップ ~ NASアクセスまでの手順 – TS-453Be

 

いつも弊社取り扱いQNAP NAS製品をご利用いただきありがとうございます。

QNAP正規代理店、株式会社ユニスターコラム担当です。

QNAPを初めて利用する方へ、初期セットアップから実際にNASへアクセスするまでの手順をまとめました。

 

QNAPの主力モデルのひとつである「TS-453Be」を例に説明していきます。

(付属の簡単セットアップガイドと内容が重複する部分があります)

 

■TS-453Be 商品ページ

https://unistar.jp/qnap/ts-453be/

 

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1. TS-453Beの開封

 

まずは外箱から製品を取り出し、内容物のチェックを行いましょう。

 

<パッケージ内容物 – TS-453Beの場合>

  • QNAP TS-453Be 本体
  • Ethernet ケーブル x 2
  • AC アダプター
  • パワーコード
  • 5 HDD固定用ネジ x 12
  • 5 HDD固定用ネジ x 12
  • 簡単セットアップガイド

 

TS-453Be付属品一式

TS-453Be 付属品一式

 

 

 

<TS-453Be 外観>

TS-453Be前面

TS-453Be 前面

 

 

 

TS-453Beフロントカバー

フロントカバーを横にスライドして取り外すことで、HDDトレイにアクセスできます

 

 

 

4つのHDDトレイを全て取り外すと、TS-453Beのメモリスロットにアクセスできます。

増設する際はこちらから交換や取り付けを行います。

 

TS-453Beメモリスロット

メモリスロット(正面右側)

 

 

 

背面の固定ネジ3点を外し、黒いケースカバーをスライドさせて取り外すと、内部のPCIeスロットにアクセスできます。

M.2 SSD, 10GbE, USB3.1など、対応する拡張カードを取り付けることが可能です。

 

TS-453Be背面

TS-453Be 背面(LAN・USB3.0・HDMIポート, オーディオジャックなど)

 

 

 

TS-453Be筐体内PCIeスロット

ケースカバーを取り外したところ。写真下部にPCIeスロットが確認できる

 

 

 

QNAP公式拡張カード各種

QNAPは公式の拡張カードも豊富

 

 

 

2. ハードディスク・ケーブル類の取り付け ~ NASの起動

 

1. ハードディスク(別売り)をHDDトレイに取り付け、挿入します。

 

取り外したHDDトレイ

取り外したHDDトレイ

 

 

 

TS-453Beはツールレス設計となっているため、ネジを使わずHDDを取り付けることができます。

(より強く固定したい場合は、さらにネジで固定します)

 

HDDトレイ側面の固定ツールを外した様子

HDDトレイ側面の固定ツールを外した様子

 

 

 

HDDトレイ側面の固定ツールを外した様子

HDDをセットして固定ツールを再度取り付け

 

 

 

パチンと固定

パチンと固定

 

 

 

2. ACケーブル・パワーコード・LANケーブルを接続し、電源を投入します。

*LANケーブルの片側は、ご利用のルーターまたはハブに繋いでください。

 

電源ボタンを押す

電源ボタンを押す

 

 

 

3. 初期セットアップ

 

QNAPのセットアップ方法には何通りかありますが、今回は最もベーシックな、「Qfinder Pro」(以下「Qfinder」)を利用したセットアップを行います。

 

その他のセットアップ方法

  1. 「クラウドキー」を利用したクラウドインストール(*要ネットワーク接続)
  2. HDMI経由のローカルインストール(*要HDMIコネクタ搭載モデル、USBキーボード)

 

Qfinderは同じローカルネット内で起動しているQNAP NASを検索するためのソフトです。

NASのIPアドレスやその他の情報を確認できます。

(なおLCDパネルを搭載したモデルの場合、LCDパネル上でIPアドレスが確認できるため、別途Qfinderを用意せずにQNAPに直接接続することも可能です)

 

1. 以下のメーカー公式ページから適したOSバージョンをダウンロードし、PCにインストールします。

(WindowsであればWindows用のQfinder Proをダウンロードしてください)

 

Qfinder Pro ダウンロードページ

 

 

2. Qfinderを起動します。

 

Qfinderを起動すると、同じLAN内(同一サブネット内)で起動しているQNAPが表示されます。

 

もしNASが表示されない場合は、以下のQ&Aを参照してください。

QNAP FinderでTurbo NASを検出できません。IPアドレスをブラウザに直接入力してもアクセスできません。

 

 

3. 「スマートインストールガイド」画面右下の「はい」をクリックします。

 

 

初期化が完了していないNASがQfinderで検出された場合、初期化を促すスマートインストールガイド画面が表示されます。

インストールガイド画面右下の「はい」をクリックすると自動的に規定のWEBブラウザが開き、スマートインストールガイドの開始画面に遷移します。

 

*誤って画面を消してしまっても大丈夫です。Qfinderのリフレッシュボタンをクリックすれば再度インストールガイド画面が表示されます。なおインストールガイド画面が表示されない場合、該当するNASをダブルクリックすれば同様のセットアップ画面に遷移します。

 

 

4. スマートインストールガイド開始をクリックします。

 

 

5. 各設定項目を入力します。

 

 

6. 間違いがないかを確認し、右下の「適用」をクリックします。

 

 

7.「NAS管理に移動」ボタンをクリックして、ログイン画面に移動します。

*FWバージョンにより自動的にログイン画面に遷移する場合があります。

 

 

8. スマートインストールガイドで設定した管理者用のユーザー名、パスワードを入力し、ログインします

管理者用のログインパスの入力(ユーザー名:admin)

 

 

 

ログイン完了後のQTS管理画面TOP

 

 

 

4. RAID構築・ボリューム作成

 

管理画面へのアクセスが完了したら、続いてボリュームの作成(RAID構築)を行っていきます。

 

*本記事のFWバージョンは「4.3.6.0805」です。FWバージョンにより管理画面のデザインが異なる場合があります。

 

1. 「ストレージ&スナップショット」のアイコンをクリックします

※または左上にある横三本線のメニューボタンから「ストレージ&スナップショット」をクリックしても同じです

 

 

 

2. 左メニュー「ストレージ」項目内にある「ストレージ/スナップショット」をクリックし、画面右上にある「新規ボリューム」を選択します

※素直に「新規ストレージプール」をクリックしても問題ありません。工程はほぼ一緒です

 

 

 

3. ボリューム作成ウィザード画面の真ん中にある「+」(ストレージプール作成)ボタンをクリックします。

 

 

ストレージプールとは?

ストレージプールは複数の物理ディスクをひとつに統合したストレージ領域で、RAID保護が可能です。作成したストレージプールからは、さらに複数のボリュームを作成できます。

⇒QNAP公式マニュアル

 

 

 

4. 次へ(Qtierについてはまた別の機会に)

 

 

 

5. 使用するディスク、RAIDタイプを選択し、次へ

 

 

 

6. 次へ

 

 

 

7. 設定を確認し、作成

 

 

 

8. 確認してOK

 

 

 

9. 数分待ちます

 

 

ストレージプールの作成が完了したら自動的にボリューム作成ウィザードに戻りますので、続けてボリュームを作成します。

 

 

 

10. 真ん中のロケーション項目で「ストレージプール1」が選択されているのを確認し、次へ。

 

 

※ボリュームの種類について

ストレージプールから作成できるボリュームは3種類あり、自由に選択できます。

(デフォルトはシックボリュームになっています)

静的ボリューム:

RAID グループ自体がボリュームになります。性能◎/スナップショット不可。

シックボリューム

ストレージプール上に作成するボリューム。容量を事前に割り当てる。性能○/スナップショット可

シンボリューム

ストレージプール上に作成するボリューム。書き込み時のみ容量を割り当てるため領域をフル活用できる。 性能△/スナップショット可

 

⇒公式マニュアル

 

 

11. ボリューム容量を設定します。ストレージプールから最大容量を割り当てたい場合は「最大に設定」をクリック。次へ

 

 

12. 内容を確認し、完了

 

 

 

13. ストレージプールとボリュームの作成が完了しました

 

 

 

ストレージプール1 概要(RAID1設定)

 

 

 

ボリューム1 概要(RAID1設定)

 

 

※ストレージプールはディスク容量とRAIDレベルにより同期完了までの時間が変動します。(数時間から一日かかる場合もあります)

※同期処理中でもアクセスは可能です。

 

 

 

5. フォルダ確認・ユーザー作成

 

ボリュームの作成が完了すると、ボリューム内に自動的にオリジナルフォルダが作成されます。

一度確認してみましょう。

 

1. 管理画面TOPから「コントロールパネル」アイコンを開く

※または左上にある横三本線のメニューボタンから「コントロールパネル」を選択

 

 

 

2. 「共有フォルダ」をクリック

 

 


3. オリジナルフォルダが確認できます。(Public, Web, homesなど)

初期作成されるオリジナル共有フォルダは、モデルやファームウェアによって異なります

 

 

 

フォルダは左上の「作成」から自由に追加できます

 

 

 

管理画面上でフォルダ・ファイル管理ができるアプリ「File Station」でも確認可能

 

 

 

続いてユーザーの作成を行います。

セキュリティの観点から、初期化時に登録した「管理者」アカウントとは別に、通常アクセス用のユーザーアカウントを作成します。

 

 

4. 管理画面TOPから「コントロールパネル」アイコンを開く

 

 

5. 「ユーザ」をクリック

 

 

6. 左上「作成」から「ユーザの作成」をクリック

 

 

 

7. ユーザー名/パスワード/グループ/フォルダ権限を設定します

 

 

フォルダ権限設定画面

 

 

 

8. ユーザー作成を完了します

 

 

 

ポイント – アクセス権の優先順位について

QNAPでは「ユーザー」の他に、「グループ」「フォルダ」に対してもアクセス権を設定することができ、複数のアクセス権設定が絡み合います。その際、重要になるのが”優先順位”という概念です。

 

アクセス拒否(Deny) > 読み取り書き込み(RW) > 読み取り専用(RO)

 

このように、アクセス拒否が一番に優先され、読み取り書き込み、読み取り専用の順に非優先となります。それでは、以下の設定の場合を考えてみましょう。

 

「営業グループ」に登録されている、「ユーザーAさん」の、「プロジェクトフォルダ」に関連するアクセス権
対象 アクセス権内容
Aさん(ユーザー) プロジェクトフォルダに対し Deny
営業(グループ) プロジェクトフォルダに対し RW
プロジェクト(フォルダ) Aさん、営業グループに対し RO

 

この場合、Aさんはプロジェクトフォルダに対しアクセスすることができません。なぜなら、ユーザーアクセス権のDenyが優先されるからです。

ユーザー/グループ/フォルダのいずれかでRW権限が設定されていたとしても、関連するその他のアクセス権でDenyが設定されている場合は読み書きができないということを覚えておきましょう。

企業内での利用などユーザー数が多い環境の場合は、グループを基準に一括設定を行うのが簡単な管理方法になります。

 

 

 

6. 実際にアクセスしてみる

 

ボリュームとユーザーの作成が完了したら、実際にQNAPのフォルダにアクセスしてファイルを保存してみましょう。

 

アクセス方法は何通りかありますが、簡単かつ利用頻度の高い方法は以下の2つです。

 

■ Windows(SMB) / Mac(AFP) / NFS ネットワーク

■ ネットワークドライブ

(その他HTTPブラウザ経由,FTP,VPN,WebDavなどがあります)

 

ここではWindowsを例にそれぞれ試してみます。

※QNAPとWindows PCが同じローカルネットワークにつながっていることが前提です

 

Windowsネットワークからのアクセス

 

1. Windowsエクスプローラーを開き、左メニュー「ネットワーク」をクリックします。LAN内で起動しているQNAPのNAS名が表示されます

 

 

2. NAS名をクリックするとアクセス権を要求されますので、先ほど設定したユーザー名・パスワードを入力します

 

 

3. ユーザー情報の入力が完了すると、NAS内の各(ルート)フォルダが表示されます

 

 

4. フォルダをダブルクリックしてアクセスできます

publicフォルダにアクセスした様子

 

 

 

アクセス権のないフォルダにアクセスしようとすると、アクセスが拒否されます

 

 

 

5. 後はPC内の各種ファイルを「ドラッグ&ドロップ」で直接NAS内のフォルダにコピーできます

 

 

 

※同様にQfinderからアクセスすることも可能です。(IPアドレスによるアクセス)

Qfinderを起動し、該当のNASを右クリック。「ファイルエクスプローラーで開く」をクリック

 

 

 

ユーザー名、パスワードを入力

 

 

 

アクセス完了

 

 

ネットワークドライブからのアクセス

 

1. Qfinderを起動し、該当のNASを右クリック後、「ネットワークドライブの割り当て」をクリックします。

 

 


2. ユーザー名とパスワードを入力し、OKをクリック。

 

 

 

3. ネットワークドライブに指定する共有フォルダを選択し、「共有フォルダを選択」をクリック。

 

 


4. ドライブ文字を指定して、完了をクリック

 

 


5. ネットワークドライブの作成が完了し、自動でマウントされます

 

 


※資格情報の登録について

通常ネットワークドライブに登録したユーザー情報はPCを再起動するとリセットされてしまい、再アクセス時に再度ユーザー情報を入力しなければなりません。

Windowsの資格情報に直接登録することで、再入力を回避することができます。

 

1. Windowsデスクトップ画面左下の検索ウィンドウに「資格情報」と入力し、「資格情報マネージャー」を起動する

 

 


2. 「Windows資格情報」/「Windows資格情報の追加」をクリックする

 

 


3. NAS名、ユーザー名、パスワードを入力し、「OK」をクリックする

 

 

 

4. 登録されました

 

 

※資格情報に登録していても、ネットワークドライブのマウントが何らかの理由で外れる場合があります。その際は改めてユーザー情報を入力してください。

 

 

 

これでQNAPの初期構築、フォルダアクセスまで完了です。

 

 

企業情報
 
株式会社ユニスターについて

ユニスターは日進月歩をいくコンピュータデバイスの世界において、国内外のあらゆる先端技術に目を向け、お客様のもとへお届けすることを使命としています。近年では日々増大するデータの整理・効率化に悩む企業様に対し、NASサーバーによる解決を提案しています。QNAP・ASUSTOR の正規代理店として長年培った経験を活かし、ヒアリングから導入後まで責任を持ってサポートさせていただきます。

 

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